ダメ日記

30代の残念な感じの女性社員の日記

1年前

生理による不安定なホルモンのせいもあるだろうか、Aさんとお別れしてから半年がたってまだ寂しいせいもあるだろうか、どちらもある程度影響があるかと思うけれど、今年1月ごろから、なんで生きているんだろうという気持ちが消えない。

去年の今頃、Aさんと夜空が見えるバーに二人で飲みに行った。カクテル飲みながら他愛もない話をしていたら、Aさんが仕事鞄の中をごそごそしだして、中からティファ二ーブルーの小さな箱を取り出した。

「誕生日、俺まだいるか分からないから半年祝い」

中には鍵の形をしたローズゴールドのネックレス。人生でアクセサリーなんかもらったことなんてなくて、ましてや付合ってもいない人からこんな高価なものをもらうと思ってなかったから、嬉しさ半分、正直困惑した。その場でつけてみてって言われて、つけてみたら「似合うよかった」って言われて、なんでこの人女性の扱い慣れているんだろうと考えながら、自分がそんな扱いを受けると思ってなかったらとまどった。Aさんの重いと思われないための予備線なのか「いらなくなったら売って絵の具買っていいから」と言ってきて、なんでAさんはこんな大人なんだろうと考えた。

Aさんがバーの窓から見える満月をさして、「俺がいなくなっても月をみたらこの地球のどこかにあなたを思ってる人がいるって思い出してね」さすがにクサイ台詞だなぁ結婚してるくせに何言ってんだろ、とそのとき若干冷めた気持ちで聞いていた部分もあったけれど、今となっては月を見て泣き出す自分もいて、一年たっていろいろ変わったなと思う。

Aさんは今なにしているんだろうか。奥さんと仲良く暮らしているんだろうか。お別れするとき「幸せになるんやで」なんて綺麗ごとを言ったけど、もしもAさんが自分の事なんて忘れてし幸せそうに暮らしてたらたぶん悲しくて、取り残された気持ちになって、ますます落ち込むんだろうな。勝手だね。